仮想通貨取引所で仮想通貨を保管するリスクとウォレットのタイプについて解説

2018年2月にコインチェックからNEMの不正流出があり、今年の7月11日にはビットポイントで約30億円相当の仮想通貨が不正流出しました。この時、自分のウォレット(財布)に移しておけばよかったと思ったユーザーもいたのではないでしょうか。金融庁が取引所に対してセキュリティ対策強化を呼びかけたり、各取引所でも対策はしていますが、自分の仮想通貨は自分で守る必要があります。

取引所に仮想通貨を預けるリスクとは

取引所で仮想通貨を購入した後、分かってはいても取引所に仮想通貨を預けっぱなしになっている人もいるのではないでしょうか。そこで先ずは取引所に仮想通貨を預けておくリスクを知りましょう。

仮想通貨は取引される度にブロックチェーンと呼ばれるデータベースに、その仮想通貨の所有者(ウォレットアドレス)が記録され、仮想通貨を保有しているという証明になります。しかし仮想通貨取引所で購入した仮想通貨はその度に、ブロックチェーンに記録されてはいません。

さらに仮想通貨を送金する際は秘密鍵が必要になります。秘密鍵はウォレットの相性番号のようなもので、顧客のウォレットの秘密鍵は取引所が管理しています。したがってブロックチェーン上では取引所が所有していることになっています。仮想通貨の出金申請をしてはじめてブロックチェーンに記録されます。

コインチェックからネムが不正流出した際や、ビットポイントでの仮想通貨流出は、不正アクセスしたハッカーがネットに繋がっている秘密鍵を盗難したということになります。しかし取引所としては保有している全ての仮想通貨をネットに繋がっていないコールドウォレットに移してしまうと、顧客はスムーズに市場で取引できなくなります。

各取引所では金融庁からの要請もあり、セキュリティ強化を実施しており、マルチシグや電子署名、コールドウォレット管理など対策は進めています。それでも不正流出が起きてしまうのが現状です。頻繁に取引をしているトレーダーでなければ、長期保有の仮想通貨は自分で管理することが推奨されています。

仮想通貨ウォレットの種類

仮想通貨を取引所で購入したら取引所に預けっぱなしにするのではなく、ウォレットに移して保管しておきましょう。ではウォレットにどういったタイプがありどういった特徴があるのかを説明していきます。そこから自分にはどういったウォレットが合っているのかイメージしてみましょう。

仮想通貨ウォレットには大きく5つのタイプがあります。

ウォレット 種類 安全度
ウェブウォレット ホットウォレット
モバイルウォレット ホットウォレット
デスクトップウォレット ホットウォレット
ハードウェアウォレット コールドウォレット
ペーパーウォレット コールドウォレット

ウェブウォレット

文字通りインターネット上に作成されるウォレットで、ウォレットサイトの運営元がサーバー内で顧客の仮想通貨を管理します。仮想通貨取引所もこのウェブウォレットに属します。セキュリティ面は運営側に任されるので、どこのウェブウォレットを使うかがポイントになります。 尚、資金決済法によってウォレット業者も仮想通貨交換業として登録対象になります。よって仮想通貨取引所に求められるのと同様に、コールドウォレットの整備、事業者と顧客の資産分別管理、顧客の本人確認、万が一の弁財資源の確保などの厳しい基準をリクアする必要があります。

メリット

基本的にウェブウォレットはメールアドレスとパスワードの登録だけでウォレット管理ができるので、スマホやパソコンから簡単にアクセスすることができ、場所を選ばず利便性が高いです。2段階認証はしておく必要はありますが、利用者が特別何か対策をする必要がないので、手軽に利用できます。

デメリット

ウェブウォレットも取引所と同じで運営元が資産を管理しているので、もし不正アクセスや不具合が生じた場合は、サイトが凍結されてしまう場合があります。またネットに繋がっている以上、セキュリティに隙があった場合、盗まれるリスクが高いです。

モバイルウォレット

これはスマートフォンのアプリを使って仮想通貨を管理するウォレットです。モバイルウォレットに多いのは秘密鍵は自分のスマホで管理するという、自分の資産は自分で管理ができます。

メリット

スマホのアプリ上で管理されているので、スマホがあればどこにいても直ぐにウォレットにアクセスすることができる利便性があります。またアプリの場合はスマホ画面で見ることを前提に作られているので、分かりやすく設計されており、直感的に操作することができます。また決済として仮想通貨を使えるようになっているものもあり、実店舗で仮想通貨決済ができるのもポイントです。

デメリット

モバイルウォレットはスマホに秘密鍵を保管するので、万が一スマホが故障した場合、次の新しいスマホと同期できれば復元できる可能性もありますが、永久に仮想通貨を使用できなくなる可能性もあるので、バックアップと復元フレーズは必ずメモしておきましょう。またスマホ自体がネットに繋がっているのでハッキングされるリスクがあります。

デスクトップウォレット

これはパソコン上で管理する仮想通貨ウォレットです。それぞれの仮想通貨の開発元が公式ウォレットをリリースする場合があります、そのウォレットをデスクトップにダウンロードするので、デスクトップウォレットと言われます。

メリット

それぞれの仮想通貨の開発元がリリースしているウォレットなので、信頼性が高いと言えます。デスクトップで仮想通貨を保管するので、パソコンがネットに繋がっていなければハッキングリスクは低くなります。また公式ウォレットの場合はパソコンにブロックチェーンのデータをダウンロードするので、マイニングができる仮想通貨もあります。

デメリット

それぞれの仮想通貨の公式ウォレットになるので、基本的に1種類にしか対応していません。イーサリアムの公式ウォレット「MyEtherWallet」の場合はERC20トークンを管理することもできますが、基本的に操作もパソコンからでしかできません。またパソコンのセキュリティが甘いとウイルス感染や不正アクセスされてしまうリスクがあります。

ハードウェアウォレット

これは仮想通貨の送金に必要な秘密鍵を、ネットから完全に切り離して管理することができる専用端末です。フラッシュメモリーのような形をした端末が多く、パソコンに繋げてその端末へ仮想通貨を送ります。送ったらパソコンから抜いて、オフラインで置いておくことができるコールドウォレットです。有名なものは「Ledger Nano S」、「TREZOR」、「Toast Wallet」などがあります。

メリット

ネットと秘密鍵を切り離しておけるので、不正アクセスで盗まれえるリスクは非常に低くなります。またコールドウォレットでも端末にアクセスする度に毎回秘密鍵を手入力する手間がないので、利便性が高いです。また何種類もの仮想通貨に対応しているものが多くなっています。

デメリット

端末自体をなくしてしまった場合は二度と仮想通貨を取り戻せなくなります。ハードウォレットの操作は簡単になってはいますが、仮想通貨を移すことに躊躇して、なかなか使えないケースもあります。操作前にしっかり仕組みを理解しておく必要があります。

【日本正規品】Ledger Nano S (レジャー ナノS)仮想通貨ハードウェアウォレット ビットコイン イーサリアム リップル Less is More USB Type-Cアダプタ付き

ビットコインウォレットTREZOR(トレザー)Model T

ペーパーウォレット

これはウォレットアドレスと秘密鍵を紙に印刷して保管します。

メリット

完全にコールドウォレットなので安全性が高く、印刷だけすればいいのでコストが抑えられます。

デメリット

紙なので破れたり汚れたりした場合、そのウォレットには永久にアクセスできなくなるリスクがあります。また資産をすぐに動かしたい時は、ネットに接続して秘密鍵を読み取る必要があるので、利便性は低いです。

まとめ

このようにウォレットのタイプはいくつかあるので、自分に合ったウォレットを選ぶのがいいでしょう。またひとつ口にウェブウォレットやモバイルウォレットといってもいくつも種類があるので、使いやすいかどうかもポイントになります。次回はタイプ別に、使いやすさや評価なども紹介していきます。